土曜日

テレビ大好き。誰が言うてんねんを大前提に書きます。みなさんが穏やかな気持ちになれるように。お笑い芸人になれなかった男の好きなことを書くだけのブログ。

恋人にするなら「土曜はダメよ!」みたいな人がいい。

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出典:ytv

 

 

(※登場する方々は敬称略とさせていただいています)

 

 

毎週土曜日夕方4時から読売テレビで放送されている「土曜はダメよ!」が大好きだ。
すべてのテレビ番組の中で一番好きと言っても過言ではない。
土曜日夕方4時というのがいいのだ。3時でも5時でもなく日曜日でも月曜日でもなく、土曜日の4時だからいいのだ。すごく心が穏やかになる。昔は5時からとかもあったけど大人になってからは4時からというのが特に心地いい。

子供の頃から”土曜日の夕方に家で土曜はダメよ!を見る”というのがとても幸せだと感じていた。
大学や社会人になって東京に住むことになれば土曜はダメよ!が見られなくなると真剣に考えたこともある。
だから実際に今でも関西に住み続けている。土曜はダメよ!を見るために関西に住みつづけている。

 

じゃあ何が面白いのか説明しろと言われると難しい。ただむちゃくちゃ面白いのだ。

自分自身で整理するためにも少し今週の放送回(2021/2/6)で考察してみたいと思う。

 

まず、オープニング。

 

藤井隆とYOUではじまった。

 

藤井「キラーズのジョージ浜野です」
YOU「今陽子です」
藤井・YOU「ピンキーとキラーズです」

 

もう面白い。

 

その後フットボールアワー後藤が、原田真二の「キャンディ」という曲を真剣に歌い切る。

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出典:ytv

 

1曲をほぼカットなく歌い切る番組なのだ。

いまどき、フットボールアワー後藤がこれだけシュールにボケて、ふざけて、いじられてっていう番組は無い。アメトーーク!での振る舞いともまた違う。MCをしている時とはもちろん違う。
これまで、ブラックマヨネーズとかもレギュラーをどんどん卒業していったが、フットボールアワーが卒業したら終わりだというくらい必要不可欠の存在になっている。いや、それは当たり前なのだが、本当に全国の番組では見られない後藤、そしてなによりこんなにボケてる岩尾を見られるのは間違いなくこの番組だけだと思う。


そのあと、「レッツゴーおはがき」というコーナーで、視聴者からの「エコバッグが1週間で破れた」というどうでもいい話題で盛り上がり、NMB48渋谷凪咲が大きい声で返事ができるのが自慢だという話題から、返事の声が大きいかどうかという話が数分続いた。


なんやこの誰の得にもならない時間は。でもめちゃくちゃ笑った。

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出典:ytv


藤井隆もYOUも桂小枝も、言うまでもなく最高だ。説明しきれない。こんなに好き勝手やっている姿は他では見れない。NMB48の活躍も素晴らしい。

 

 

最後は恒例の「小枝不動産」。

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出典:ytv


仮に「土曜はダメよ」がピンとこなくても「小枝不動産」といえば関西人ならほぼ間違いなくピンとくる。それだけ関西人の潜在意識に刷り込まれている不動のコーナーなのだ。言葉通り前半のコーナーは週替わりだがこのコーナーは必ずある。

 


まずコーナーの始まり。

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出典:ytv

 


小枝所長こと桂小枝が登場して、


所長「はい、こえぴょんです」
全員「やったー」


というくだりが毎回ある。

 

で、

 

所長「今回の物件はこちら。『サイコーに大胆な家』」


全員「はいはいはい!(挙手)」
藤井「キッチンしかない!」
YOU「ベットルームしかない!」
渋谷「全部窓!」
白間「トイレ透け透け!」
後藤「家の門がでかすぎる!」
岩尾「全部ガラス張り!」

 

とレギュラー陣がそれぞれ答え、最後にゲストに振られる。

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出典:ytv

 

浅越ゴエ「水に沈んでる!」

 

所長「・・・・」

 

ってスカして面白いこと言うまで答えさせ続けるっていうくだりも毎回ある。
(今回はすぐ「はい、結構です」と所長が終わらせるという新パターンだったが。)

 

さらには
VTRに入って、

 

所長「『サイコーに大胆な家』、どんなんかなぁ〜」


というボケ。

 

ここまでは毎回お決まり。「はい、こえぴょんです」から「どんなんかなぁ〜」までは、夜寝たら朝起きる、というくらい当たり前に必ずやる。厳密に言えばゲストをスカすところは尺が足りずカットされることも多いけど、コロナ真っ只中の緊急事態宣言中に、カットされたそのシーン集を放送してくれて、ファンとしては感動的な放送回だった。録画を消せずにいる。

さらに言うと「◯◯な家、どんなんかなぁ〜」はもう、もはや面白いとかではない。いや、むしろおもんない。でも言って欲しい。そんな感じだ。
昔は「どんなんかなぁ〜」と言うたびにワイプに映ってる出演者は愛想笑していたのに、今では誰も笑っていない。もう視聴者だけでなく番組側が”おもんないもの”として扱っているのだ。


数々物件を紹介する番組はあるが、これだけ真剣にアホらしく物件紹介で笑かせようとしている番組はない。
まず、今回も紹介VTRが始まってから部屋に入るまで、CMを除いても10分以上かかった。長い。長すぎる。CMを含むと20分弱かかっていた。純粋に物件を視聴者に紹介しようとする気持ちなんて全くないのだ。

 

ただ、”真剣にアホらしく物件紹介で笑かせようとしている”という言葉の真髄は、物件紹介VTR中に流れるナレーションと、そのナレーションに反応する出演者のツッコミにある。
とは言ってもVTRナレーションはあくまで録音のハメ込みのためもちろん生のやりとりではない。しかもナレーターは芸人でもなく大津奈美子というホンモノのナレーターがやっており淡々とナレーションをしている。

なのに、、いや、だからこそいいのだ。


今回もいろいろとオモシロポイントはあったが、まず、例のごとく部屋に入らず、物件名をしばらくイジる時間が続いた。

 

("TAIHO LE GURAN UTUBOHONMACHI” (大宝 ル・グラン ウツボホンマチ)という物件の表記を見て)


所長「たいほう る ぐらん・・・、フランス語やったら(GURANの)Uいらんのちゃう?英語やったら(GRRANの)あとにDいるし」

 

そのあとで、

 

ナレーション
「フランス語でも英語でもグランは”大きい”という意味で、つづりはUが無くておしりにDが必要です。
なのでこの家の場合の”グラン”は大きいという意味は成さず、ただ”グラン”という名称ということになります。
あと”うつぼ”をローマ字で書くなら、U・T・S・U・B・Oと表記されることが多いのですが、この家の場合はSが無いのでアメリカ人が読むと『ウトゥーボ』になります。
まぁ国際基準で見れば”TU”という書き方も間違いではないそうなので一概に誤植とは言えませんね。」

 

後藤「はよ入れや!」

 

みたいな。ね。
あと、VTR中に、

 

ナレーション「ねぇねぇ後藤、このワンカットだけなんか喋っていいよ」
後藤「いや、雑やな!」

 

とか。

あとは、トイレに消毒済みというラベルが貼られていて、

 

ナレーション「まあ当然と言えば当然なのですが、正直ほっとしました。
いったいどれくらい前のことかわかりませんが、鵜呑みにするなら”消毒済み”とのこと。
ノーポイズンです。」

 

とか。
とにかくシュールなのだ。そして何度も言うが、ナレーションはハメ込みなのだ。
また、プロのナレーターなのでもちろんナレーションがすごく上手い。それで淡々と進む。さらにあくまでナレーターなのでスタジオに出てくることは一切ない。だからVTRが終わっても「なんやったんやあのナレーション」とかツッコまれたり、VTRを振り返っていじられることもない。

ここがすごい。
普通の番組なら、万が一紹介VTRでふざけることがあっても、VTR明けに「どうですか、おもしろかったでしょ?」といわんばかりの流れがあったりするものだ。

 

他にもこの番組の魅力はたくさんある。毎回ワクワクさせてくれる。やはり説明しきれない。
どこが好きかと聞かれても説明が難しいのだ。
でも好きなのだ。


ただこうして考察してみると、この番組は、まずスタッフが視聴者より出演者をいかに笑かせるかを考えている。そして出演者がいかに自分達が楽しむかを考えている。そこがいいのかもしれないと気付いた。
「どうですか、おもしろいでしょ?」と押し付けてくることが無い。
よく番組内でクイズコーナーもあるが、クイズの答えが合ってるとか間違ってるとかは関係ない。
藤井隆が問題を出して、シンキングタイムに流れるBGMで踊り、曲が止まればまだ誰も書いてないのに「お答えください!」とキレる。で、そのあと藤井隆が答えを教えてみんながそれをフリップに書いて全員正解になる。もうクイズでもなんでもない。出演者はもはやクイズの正解は気にしていない。スタッフもクイズコーナーとして成立させたいと思っていない。
そんな雰囲気を見ていてこっちもアホらしくて楽しいのだ。

 

人に媚びず、面白いと思うことを追求する。楽しませてくれて、それでいて穏やかな気持ちにさせてくれる。理想の恋人というのは、とどのつまり土曜はダメよ!ということなのかもしれない。

 

 

最後に。これからも楽しませてくれて、それでいて穏やかな気持ちにさせてくれる番組がずっと続くことを願って、YOUが好きな後藤の美川憲一を。

 

 

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出典:ytv